ドイツのガブリエル環境大臣は、ヘッセン州のウールレック社のパイロット事業に約37万ユーロを補助すると発表した。これは、建設業界から排出される、危険な鉱物繊維廃棄物のリサイクルのため、同社が進めるプラスチック洗浄設備及び金属選鉱設備の拡張を支援するもの。通常、鉱物繊維廃棄物には不純物(プラスチック等)が含まれ、処理に特殊廃棄物以上のコストがかかる。同社は2003年から、鉱物繊維廃棄物を結合材と混ぜて、レンガの断熱性の改善などに利用してきた。今回、新しい洗浄技術によって鉱物繊維廃棄物から鉱物繊維を完全に剥離し、様々な資材を循環利用できるようにするという。この新しい処理方法により、資源効率も向上し、循環型社会の構築に貢献する。年間2000トン以上の不純物を含む金属片の特殊廃棄物処理が不要になり、コスト削減にもつながる。ガブリエル大臣は、「このプロジェクトは、小企業でもアイデアによっては市場で十分成功できることを示している」と期待している。