アメリカ環境保護庁(EPA)は、住民の健康と環境の保護に役立てるため、モンタナ州環境局(MDEQ)に対し水質浄化法第319条(1987年制定)の非特定汚染源プログラムから2つの助成金205万7000ドルを支給したと発表した。この助成金は水質基準の適合・維持のため、地表・地下水の非特定汚染源負荷に対する環境プログラムを州が実施する際に交付される。今回のモンタナ州でのプログラムでは、流域修復の企画・実施プロジェクトなど計10個のプロジェクト案が助成対象に選定され、自発的参加、地域主導など一連の原則を重視して実施される。農業排水、都市流出水、坑廃水等の非特定汚染源は連邦や州の規制対象とは必ずしもならず、アメリカでは未だに地表の水質劣化の最大の未解決要因の一つとされる。モンタナ州では病原体、沈殿物など非特定汚染源からの汚染物質が湖沼や河川の劣化を招いているという。EPAは州、準州、部族による非特定汚染源プログラム実施への支援で、2006年以降河川や湖沼の修復に大きく成功しているとしている。