世界気象機関(WMO)、インド気象局(IMD)などは、2018年4月18~20日にインドのプネーで開催された南アジア気候予測フォーラム(SASCOF)で、2018年の南西モンスーン期(6~9月)の降水量は南アジアの大部分で平年並みとする予測を発表した。インド中東部の一部地域では平年を上回り、南アジアの南部、北西部、北東部の一部では平年を下回るとみられる。発生中の弱いラニーニャはモンスーン期の始めにエルニーニョ・南方振動(ENSO)中立レベルに戻るとみられ、モンスーン期の終わりにはエルニーニョが発生する可能性がある。南西モンスーンは南アジアの大半の国で年間降水量の70~80%を占めている。2017年のモンスーン期降水量は総じて平年並みだったが、インド亜大陸の多くの地域が洪水に見舞われ、8月半ばに発生した洪水は被災者4000万人以上、死者1200人にのぼった。2018年はバングラデシュの低地に避難しているロヒンギャ難民への被害が懸念され、WMOは円滑な人道支援のためにも早期警報が重要だとしている。