気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、第50回総会で「土地関係特別報告書」を承認した。同報告書は、土地利用の方法と気候変動との関連や気候変動が土地に及ぼす影響を分析し、土地管理による気候変動対策や食料安全保障との関係等を評価したもので、52カ国の107名の専門家が執筆に携わった。これによると、重要な資源である土地は人間活動と気候変動でさらなる劣化が懸念される。土地の劣化が気候変動を増幅し、砂漠化が進む地域をはじめ世界は気候変動の打撃を受けやすくなり、食料安全保障への影響も危惧されている。報告書は、土地管理による気候変動対策には限界があり、温暖化を2℃より大幅に低く抑えるというパリ協定の目標を達成するには、土地利用や食料生産を含めたあらゆる部門で温室効果ガス(GHG)排出を削減することが必須だと指摘し、持続可能性を主眼とした取組が気候変動対策につながると論じている。生産された食料の約3分の1が無駄になっている現状にも言及があり、食品ロス・廃棄物の削減もGHG削減や食料安全保障の強化に役立つと報告されている。
情報源 | 気候変動に関する政府間パネル(IPCC) プレスリリース 総会開会時のIPCCプレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 気候変動に関する政府間パネル(IPCC) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 気候変動 | 温室効果ガス | 廃棄物 | 温暖化 | 食料安全保障 | 政府間パネル | 食品ロス | パリ協定 | 土地関係特別報告書 | GHG削減 |
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