国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、ミシシッピ・デルタでは、海面上昇率がわずかに増加しただけで、沿岸の湿地帯が広範囲に水没してしまう可能性が高いことが明らかになった。従来の調査では、同湿地帯は年間約3.8センチメートルの海面上昇率でも水没しないとされていたが、この調査は数十年以下という非常に短い時間スケールの観測に基づいていた。しかしながら、同研究にて採取した数百個の堆積物コアを用い、過去8,500年間の海面上昇率の変化に対して湿地帯がどのように変化したかを調べたところ、海面上昇率が年間約0.25センチメートルを超えると、ほとんどの湿地帯が数百年で水没してしまうことが明らかになった。年間約0.63センチメートル(1/4インチ)を超えると、水没は約50年後に起きる予測となった。同研究論文の執筆者は、「気候変動による現在の世界的な海面上昇率は、すでにこれらの湿地帯が水没する転換点を超えている」と語った。
情報源 | 国立科学財団(NSF)ニュース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | 国立科学財団(NSF) |
分野 | 地球環境 自然環境 環境総合 |
キーワード | 気候変動 | 海面上昇 | 沿岸 | 堆積物コア | 国立科学財団 | 水没 | 海面上昇率 | 湿地帯 | ミシシッピ・デルタ |
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