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 世界資源研究所、直接空気回収による二酸化炭素回収技術を報告

発表日:2021.01.06


  世界資源研究所(WRI)は、温室効果ガス(GHG)の排出量削減目標を達成するためには、通常の削減手段だけではなく、空気中の炭素を直接除去する二酸化炭素除去(CDR)技術が必要であるとして、その中でも有望な直接空気回収(DAC)について報告した。DACは、液体または固体吸着剤を使用して大気中から二酸化炭素(CO2)を捕獲するもので、捕獲したCO2は熱を加えることで取り出すことができ、地下に注入して特定の地層に永久貯蔵するか、様々な用途に使用する。固体吸着剤は80~120℃の低温加熱でCO2を放出するため、加熱源として廃熱を利用でき、地熱や原子力発電と組み合せれば、目標達成に必要とされる10億トン規模の除去も可能となる。これを実現するための土地は森林再生だと約86万km2が必要だが、DACと太陽光発電では2,000km2の面積で済む。一方、DACはCO2の捕獲コストが高く、森林再生だとトンあたり50ドル以下で済むのに対して250~600ドルにもなるが、今後5~10年間で150~200ドルまで下がる可能性がある。

情報源 世界資源研究所(WRI)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 世界資源研究所(WRI)
分野 地球環境
キーワード 太陽光発電 | 二酸化炭素 | 温室効果ガス | 世界資源研究所 | 原子力発電 | 炭素 | 地熱 | 森林再生 | 直接空気回収 | 二酸化炭素除去
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