世界資源研究所(WRI)等の科学者らは、食料生産を増やし、かつ気候変動を緩和するには、緩和の効率を考慮して土地利用を変更する必要があるとする研究成果を発表した。科学者らによると、従来の計算方法では栽培作物の切替や耕作地から放牧地への転換などによる緩和効果を正確に見積もることができなかった。この研究では「炭素便益インデックス」という指標を用いて、食料の気候面の価値をその生産のために失われる炭素量に基づいて算出し、様々な食料やバイオエネルギーを比較した。それによると、従来の見積もりでは食料消費が気候に及ぼす影響が過小評価されていたこと、放牧地の質を高めることで植林と同程度に炭素貯蔵量を増やせること、バイオ燃料電池車よりソーラーカーの方が大幅に温室効果ガス排出削減に寄与することなどが示された。この指標は、土地の炭素貯蔵量を高め、人口増に合わせて食料生産を増やさなければならない中で、効率的な土地利用戦略の策定に役立つと期待されている。
情報源 | 世界資源研究所(WRI) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | 世界資源研究所(WRI) |
分野 | 地球環境 環境総合 |
キーワード | 気候変動 | 温室効果ガス | 土地利用 | 世界資源研究所 | 炭素 | バイオエネルギー | ソーラーカー | 栽培作物 | 炭素便益インデックス | バイオ燃料電池車 |
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