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 アメリカ国立科学財団、カリフォルニアの危機に瀕した「ケルプの森」をラッコが守っていると報告

発表日:2021.03.30


  アメリカ国立科学財団(NSF)が助成した研究において、ラッコが多く生息する海域でウニが大発生した理由と、その時のラッコの反応、そしてカリフォルニア州の「ケルプの森」への影響を解明するため、モントレー湾で3年間にわたる集中的な水中調査が行われた。ラッコは、ケルプを食べるウニの個体数をコントロールすることで、ケルプの森における生態系のバランスを保つ捕食者である。しかし、2014年以降、ラッコが多く生息するモントレー湾でもケルプの森は激減し、海底にはウニが大繁殖して「ウニの原野」と化した。モントレー湾ではウニの原野と健康そうなケルプの森が隣接したモザイク状の状況が見られていた。同研究によって、ウニの積極的な採餌傾向やラッコの健康なウニを選んだ捕食などによって様々なことが起きていることがわかり、カリフォルニア州のケルプの森におけるラッコの役割についての理解が深まっただけでなく、環境の変化に伴う捕食者と被食者の行動反応が、生態系全体の運命を左右することが明らかになった。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 自然環境
キーワード 生態系 | アメリカ国立科学財団 | カリフォルニア州 | ケルプの森 | ウニ | ラッコ | ケルプ | モントレー湾 | 採餌傾向
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