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 アメリカ国立科学財団、定期的な山火事が植物病を抑制する可能性について報告

発表日:2022.02.24


  アメリカ国立科学財団(NSF)が資金提供した研究により、森林火災に適応した生態系で定期的に森林火災が発生すると、植物病の発生を抑制する効果があることが判明した。同財団の研究者たちは半世紀以上にわたる火災頻度実験の一環として、35年間特定の植生区画を調査した。最近、この区画を構成するサバナから森林にかけての推移帯で病原体が発生したが、病害がない樹木は山火事が未発生の場合、サバナから森林に移行し、山火事が中程度かつ頻繁に発生した場合、樹木はサバナにとどまった。一方、病害の存在は火事による個体数の減少の状況を大きく変え、山火事が発生しなかった場合、樹木の死亡率が大幅に増加したのに対し、頻繁に発生した地点では比較的小さな影響にとどまった。山火事は世界中で多発していて、気候変動の影響が明らかになるにつれ、脆弱な生態系ではその頻度と強度が増している。しかし同調査結果により、山火事の頻度の増加が、植生の病気の影響を弱める可能性が確認された。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 生態系 | 気候変動 | アメリカ国立科学財団 | 適応 | 森林火災 | 山火事 | 資金提供 | 植物病 | 火災頻度実験 | サバナ
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