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 フィンランド環境研究所、排水の発生源分離がもたらす環境への効果を評価

発表日:2022.06.09


  フィンランド環境研究所(SYKE)は、排水の発生源の分離が環境にもたらす効果を評価した。ロシアのウクライナ侵攻は無機肥料の入手を困難にし、価格を引き上げたが、窒素やリンなど必要な栄養塩を、排水から確保することが可能である。家庭用トイレの排水に含まれる栄養塩は、同国で使用されているリン酸肥料の20%以上、窒素肥料の約15%を代替できる可能性があり、排水の発生源分離を行うことで、排水からの栄養塩回収の効率が大幅に向上し、さらに排水処理による気候への影響も軽減できる。現在の排水管理は人々の健康と水域の状態を保護するために開発されたもので、排水処理は栄養塩や有機物の除去を基本としているが、回収は行っていない。排水の発生源分離は栄養塩の供給安定性を強化しながら、排水処理の循環経済を促進することになる。排水の発生源を分離するにはインフラを大幅に変更する必要があるが、同国の農村部では排水の発生源分離が行われているところがあり、将来の導入拡大が期待される。

情報源 フィンランド環境研究所(SYKE) プレスリリース
国・地域 フィンランド
機関 フィンランド環境研究所(SYKE)
分野 水・土壌環境
キーワード 排水処理 | 下水汚泥 | 回収 | 栄養塩 | インフラ | トイレ | フィンランド環境研究所 | 無機肥料 | ウクライナ危機 | リン酸肥料
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