「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」(IPBES)総会の第2回会合で、IPBESの最終的な運用設計に関して各国が合意し、IPBESが正式に設立された。IPBESは、世界的な生物多様性の減少と生態系サービスの劣化を食い止めることを目的に、科学と政策の橋渡しをするプラットフォームとして設立され、主に、1)政策決定者に必要な重要科学的情報の選択提示、2)生物多様性と生態系サービスに関する知見の評価、3)政治的意思決定に有用なツールや手法の提示による政策の形成と実施の支援、4)科学と政策の連携を強めるための能力開発ニーズの把握等の役割を担う。会合では事務局をボン(ドイツ)におくことが決まり、各国の政府や機関等の資金を受け入れる中核的基金の設置なども合意された。UNEPとともにIPBES設立を支援してきた国連教育科学文化機構(UNESCO)のボコバ事務局長は、IPBESは「生物多様性を考慮した持続可能な開発戦略」に寄与するものとの期待を示した。