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 生物多様性の保護には経済的インセンティブが有効と、生物多様性条約が研究報告

発表日:2011.03.16


  生物多様性条約(CBD)は、環境の悪化につながるような負のインセンティブ(補助金等)を撤廃し、環境に有益となる経済的インセンティブの仕組みを作ることが、環境と経済の両立をもたらすとする報告書を発表した。負のインセンティブには、天然資源の価格抑制や過度な生産拡大を促す補助金等が挙げられ、有益なインセンティブには、生態系サービスへの支払いや、持続可能な農業経営への実績ベースでの対価支給、共同体による自然資源管理制度等がある。ノルウェーの例では、従来の漁業補助金を80%削減するとともに、経済効率を考慮した計画的な漁獲量割当制度等を導入することにより、採算性の高い漁業が行われるようになったという。メキシコでは、流域保護と地下水涵養を目的に、森林所有者に対して森林保全の対価を支給した例がある。環境サービスへの支払いの財源として、既存の水道料金に一定割合を上乗せして消費者から徴収することで、環境サービスの受益者から提供者への支払いの仕組みができたという。

情報源 生物多様性条約事務局(CBD) プレスリリース(PDF)
国・地域 国際機関
機関 生物多様性条約事務局(CBD)
分野 自然環境
キーワード 補助金 | 持続可能 | 生態系サービス | CBD | 漁業 | 環境経済 | 流域 | TEEB | 生物多様性条約事務局 | インセンティブ
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