欧州環境局は、EU加盟国およびノルウェー、スイスの一般廃棄物処理による温室効果ガス(GHG)排出量を分析し、埋立処分量の削減とリサイクルの促進により、GHGの大幅削減が可能とする新たな報告書を発表した。埋立処分される廃棄物は嫌気分解により温室効果の高いメタンを発生することから、EUでは埋立処分量の削減目標が定められ、すでに減少の効果が見られている。しかしEU市民一人当たりの平均廃棄物量は増加しており、廃棄物のさらなるリサイクルとエネルギー利用が求められる。報告書では、廃棄物のライフサイクル(輸送、処理など)にわたるGHG直接排出量を算出、廃棄物から回収するエネルギーで化石燃料を代替する場合の排出削減量も算入した。GHG排出削減の見通しを異なる3つのシナリオで示し、最善のシナリオでは、2020年までに2008年比で7800万トン(CO2換算)の削減(2008年の欧州総GHG排出量の1.53%に相当)が可能だという。ただし、研究者らは、最善の戦略でもGHGが排出されないわけではなく、廃棄物の発生抑制が最優先と指摘している。
情報源 | 欧州環境局(EEA) プレスリリース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境局(EEA) |
分野 | 地球環境 ごみ・リサイクル |
キーワード | ライフサイクル | リサイクル | 温室効果ガス | メタン | EU | EEA | 廃棄物 | 埋立処分 | 発生抑制 | 欧州環境局 |
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