アメリカ国立大気研究センター(NCAR)は、長期的には地球温暖化が進行するが、その間10年ほど気温が上昇しない休止期間が数回訪れ、このような期間中、余剰熱は水深約300メートルより深い海洋深層に蓄積される可能性があるとする新たな研究論文を発表した。今回の研究では、NCARとアメリカエネルギー省が開発したコミュニティー気候システムモデルと呼ばれる強力なソフトウエアを利用し、5通りのシミュレーションを行った。これによると、気温が上昇しない休止期間中、海洋循環の変化によって熱が海洋深層に蓄積され、深層の水温が上昇することが分かった。また、海水温の変化には地域的な特徴が見られ、海面の平均温度は熱帯太平洋では低下するが、大西洋などの高緯度地域では上昇傾向にあり、こうした地域では、表層水が集約され深層に熱が押し込まれるという。このようなパターンはラニーニャ現象中にもみられ、温暖化の休止期間は、ラニーニャ現象の時期とも一致するという。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) アメリカ国立大気研究センター(NCAR) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 地球温暖化 | NSF | NCAR | シミュレーション | ラニーニャ | 海洋循環 | 蓄熱 | 海洋深層 | アメリカ国立大気研究センター | 休止期間 |
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