アメリカ環境保護庁(EPA)は、硫化水素の有害化学物質排出目録(TRI)への報告義務を復活させると発表した。TRIは、民間の産業施設及び連邦施設が毎年報告する、一定の有害化学物質の排出と廃棄物管理に関する情報をまとめた公開データベースで、地域社会における有害化学物質排出の情報を市民に提供するほか、政府の調査や規制のための情報源となる。硫化水素は原油、天然ガス、火山ガス、温泉等で自然発生するほか、有機物の分解時にも発生するため、人畜廃棄物や、食品加工、コークス炉、製紙工場、製革工場、石油精製工場からも排出される有害物質である。1993年にTRI対象物質に指定されたが、その根拠データに関して規制対象業界が異議を申し立てたため、1994年に報告の義務化が中断されていた。EPAは2010年2月に最新データに基づく硫化水素の健康と環境への影響に関する審査結果を発表し、意見公募を実施していたが、このほど硫化水素の報告義務復活を決定したという。報告は2012年度から義務化され、最初の報告期限は2013年7月1日になる。
情報源 | アメリカ環境保護庁(EPA) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ環境保護庁(EPA) |
分野 | 健康・化学物質 |
キーワード | アメリカ環境保護庁 | EPA | 規制 | 廃棄物 | 有害化学物質 | 健康影響 | 環境影響 | 硫化水素 | 排出目録 | 報告義務 |
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