アメリカ環境保護庁(EPA)は、2014年版「有害化学物質排出目録(TRI)」の分析結果を公表した。それによると、2014年にアメリカの産業施設で管理された250億ポンドの有害化学廃棄物のうち84%が、再利用、エネルギー回収、処理などの望ましい廃棄物管理手法によって環境に放出されずに済んだという。残りの16%は、大気や水に放出されるか、何らかの埋め立て処分となった。2013年と比較すると、有害化学物質の廃棄またはその他の環境への放出は6%減少したという。特に、化学物質製造施設と発電所からの放出の減少により、大気への放出が4%減少したという。2003年比だと、産業施設から大気への放出は55%減少したことになる。TRIは、地域で使用および放出されている有害化学物質や企業の汚染防止対策に関する情報を提供するため1986年から作成されており、市民、地域社会、企業、自治体などの意思決定に役立っているという。