国連環境計画(UNEP)とREN21(21世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク)は、それぞれ『自然エネルギー投資における国際的な動向』と『世界自然エネルギー白書』の2012年版を公表し、世界の再生可能エネルギーの最新動向を報告した。両報告書によると、2011年、同エネルギーへの投資額は前年比17%増で過去最高の2570億ドルに達し、うち太陽光への投資額は風力の約2倍の1470億ドルに急増。再生可能エネルギーが、世界の発電設備容量の25%強(1360GW)を、電力供給量では世界全体で20.3%を占めたという。特に新たな国や地域での導入が拡大しており、ソーラー温水器は世界2億世帯以上で利用されている。また、再生可能エネルギーの価格は低下が続き、化石燃料に近づく勢いだが、特に太陽光発電モジュールは競争激化により価格が大幅に下落し、メーカーの倒産が相次いだ。各国の政策支援については、財政難等による後退が先進国で見られるものの、118か国が政策目標を掲げ、65以上の国々が固定価格買取制度を導入しているという。