環境省は、(仮称)掛川風力発電事業に係る環境影響評価準備書について、平成25年1月18日付けで経済産業大臣に対し、環境大臣意見を提出した。同事業は、掛川風力開発(株)が静岡県掛川市において、総出力20,000kW(定格出力2,000kW級の風力発電設備最大10基)の風力発電所を新設するもの。対象事業実施区域は、全域が静岡県指定遠州灘鳥獣保護区(集団渡来地)内にあるほか、アカウミガメの産卵地として知られる御前崎遠州灘県立自然公園に隣接するなど、自然環境豊かな地域に位置している。さらに、同保護区内には、くろしお風力発電所、御前崎風力発電所等、複数の既存風力発電所が稼働している。今回の環境大臣意見では、同区域が住居に非常に近接していることから騒音及び低周波音に関する環境影響の再評価を行うこと、全域が鳥獣保護区内に位置することから渡り鳥等に関する再調査・既存風力発電所との複合的な影響の評価を行うこと等を求めた。