(株)日立プラントテクノロジーは、膜分離活性汚泥処理システムの下水処理施設向け1号機を、日本下水道事業団発注工事である沼津市戸田浄化センターに納入した。近年、下水処理施設や産業排水処理施設では、放流先水域の水質保全のために高度処理(BODに加え、窒素・りんを除去する処理)への改善が求められている。こうしたニーズに対応した技術として、生物処理法と膜分離法を組み合わせた高度処理システム「膜分離活性汚泥法(MBR)」が期待されている。この技術は、導入が比較的容易であるが、高負荷条件下での耐久性などの改善が課題となっていた。同社では、耐久性の高いPVDF膜を用いた独自開発の高効率の平膜エレメントを採用するなどにより、こうした課題を解決。今後、このシステムを高度処理のキーテクノロジーとして位置づけ、国内の下水処理、農業・漁業集落排水処理、産業排水処理に加え、海外向けにも積極的に展開する方針という。