国土交通省と埼玉県は、よりよい水環境創造のため、下水の段階的高度処理の実証実験を実施すると発表した。東京湾では、窒素・リンの流入による富栄養化が進行し、赤潮・青潮の発生による魚類などへの影響が問題となっている。このため、東京湾に下水処理水等が流入する各都県では、通常の下水処理では除去できない窒素・リンに対応した高度処理施設の整備を推進している。今回実証実験を実施する段階的高度処理は、通常の下水処理施設の運転方法を工夫することによって、一定の窒素・リンの除去を可能にしようとするもの。埼玉県内の2か所の下水処理施設で、良好な下水処理水質を確保するための、段階的高度処理の運転方法等の検証を行う。実証期間は、平成25年夏季から冬季の予定。両者は、段階的高度処理によって、下水処理水質をより向上し、河川や東京湾の水環境が改善することを期待しているという。