東京大学大気海洋研究所は、(独)海洋研究開発機構、国立極地研究所などと共同で、10万年周期の氷期-間氷期サイクルのメカニズムを解明したと発表した。地球の極域の気候と氷床の変化は、現在進行している地球温暖化の重要な指標であるとともに、海水準を直接変動させる要因にもなっている。とりわけ、人類が進化してきた第四紀後半の最近100万年間は、海水準変化に換算して約130m相当におよぶ大氷床の拡大・縮小や全球気候の変動を伴う、「氷期−間氷期サイクル」が約10万年周期で繰り返されてきた。今回、このサイクルが、日射変化に対して気候システムが応答し、大気−氷床−地殻の相互作用によりもたらされたものであることを明らかにした。また、大気中の二酸化炭素(CO2)は、氷期-間氷期サイクルに伴って変動し、その振幅を増幅させる働きがあるが、CO2が主体的に10万年周期を生み出しているわけではないことも分かった。この成果は、地球温暖化に伴う氷床の長期予測や、より過去にさかのぼった気候変動史の解明にとっても重要なステップとなるという。
情報源 |
東京大学大気海洋研究所 学術ニュース
東京大学大気海洋研究所 プレスリリース(PDF) 情報・研究システム機構 国立極地研究所 トピックス |
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機関 | 東京大学大気海洋研究所 情報・研究システム機構 国立極地研究所 (独)海洋研究開発機構 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | CO2 | 地球温暖化 | 気候変動 | 海洋研究開発機構 | 氷床 | 気候 | 氷期 | 間氷期 | 東京大学大気海洋研究所 | 国立極地研究所 |
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