(独)国立環境研究所は、マレーシア工科大学、イスカンダル開発庁、京都大学などの国際研究チームと共に策定してきた、低炭素社会実現に向けた実行計画である「マレーシア・イスカンダル開発地域における2025年に向けた低炭素社会ブループリント」が、2014年3月20日、マレーシア政府による承認委員会(AIC)において、正式に承認されたと発表した。同実行計画は、持続可能な発展を目指すイスカンダル開発地域の2025年の二酸化炭素排出量を、現状推移ケースに比べて40%削減するもの。同研究所などは、日本の低炭素社会実行計画づくりの経験を生かして学術的側面から支援してきた。今回、AICの承認により制度的な裏付けが得られることになる。産業、商業、農林業、家庭、交通、土地利用など、その地域からの温室効果ガス排出の起因となる全分野を横断し、それらの社会経済的活動の将来シナリオとそれに起因する温室効果ガス排出およびその抑制方策を統合的かつ定量的な方法で解析し、さらにその結果に基づき低炭素社会実行計画を策定・実施する取組としては、ASEAN諸国初の事例となるという。