清水建設(株)は、富士電機(株)と共同で、中間貯蔵施設へのセシウム汚染土壌受け入れ時に、汚染土壌を分別できる「セシウム汚染土壌濃度分別装置」を開発したと発表した。中間貯蔵施設では、遮水構造を備えた貯蔵施設(Ⅱ型)には8,000Bq/kg超の高濃度汚染土壌、遮水構造がない貯蔵施設(Ⅰ型)にはそれ以下の低濃度汚染土壌が投入される。今回開発した装置は、シンプルな機構で設定した濃度に基づき汚染土壌を分別できるもので、同社が各種汚染土壌の浄化工事や除染工事で培った土壌の取り扱いノウハウなどをベースに開発したもの。同装置は、汚染土壌を一塊(ユニット)として取扱い、ユニットの重量を±1%以内で把握、土壌性状にかかわらずユニットの形状を一定に保つので、放射能量の計測誤差が小さくなる。大熊町での実証実験を通じ、同装置の計測誤差が20%以下となることを確認した。装置の分別設定値を6,400Bq/kgに設定できるため、他の分別装置に比べてⅡ型への投入量を30%程度抑制できる見込みという。