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川崎重工、水エマルジョン燃料を用いた長期実船試験を完了
発表日：2015.05.14
川崎重工業（株）は、川崎汽船（株）と共同で取り組んできた「水エマルジョン燃料を用いた長期実船試験」を完了したと発表した。水エマルジョン燃料とは、燃料中に細かい水粒子が分散して含まれる燃料のことで、エンジンの燃焼室内に噴射されると内包された水粒子が蒸発し、周囲の熱を奪うことにより火炎温度を低下させ、窒素酸化物（NOx）の生成を抑制する。また、燃料噴霧の微細化、および空気導入の増加による燃焼改善により、燃料消費量とCO2排出量を削減できる。同社では、水エマルジョン燃料技術と排気再循環技術など他のNOx低減技術を組み合わせることで、効率的に国際海事機関（IMO）の3次規制値をクリアすることを目指しており、今回、2011年1月から4年間にわたる長期の実船試験において、性能評価および耐久性の確認を行った。今回培った技術は、同社独自の環境対応システムに適用され、川崎汽船が取り組む次世代環境対応の一環として建造される大型自動車運搬船（2015年度末引渡予定）に搭載されることが決定しているという。
