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 京都大、天然リグニンに配列依存的に結合するペプチドを発見

発表日:2016.04.11


  京都大学は、木材から分離した天然リグニンに結合するペプチドを見出し、アミノ酸配列により、異なる親和性を示すことを解明したと発表した。植物バイオマスに含まれているリグニンの変換利用において、リグニン分解酵素の高効率化が課題となっている。この研究は、セルロースの酵素分解におけるタンパク質の働きに着目し、リグニン結合性ペプチドを見出すことを主な目的としたもの。まず、スギおよびユーカリから天然リグニンを分離し、結合するペプチドを選抜して、アミノ酸配列の解析を行い、天然リグニンと人工合成したペプチドの結合を解析した。その結果、リグニン表面にフィットしやすい構造のペプチドが見出され、アミノ酸配列をリグニン分解酵素に組み込むことが可能となり、分解性を強化した酵素や木材腐朽菌が育種されると期待されるという。また、人工触媒開発の強力なツールなり、その他にもさまざま波及効果が想定されるという。

情報源 京都大学 研究成果
機関 京都大学
分野 地球環境
キーワード バイオリファイナリー | バイオマス | 京都大学 | 木材 | リグニン | 酵素 | アミノ酸 | ペプチド | 分解性 | 人工触媒
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