東京農工大学は、名古屋大学、富山県農林水産総合技術センター、(独)農業生物資源研究所との共同研究で、大型台風に耐える最強のイネ「リーフスター」の強さの謎を解明したと発表した。リーフスターは、同大学と農研機構が共同育成した飼料用品種で、強稈でありながらリグニン含有率が低い特徴をもっている。飼料用、バイオマスエネルギー用などのイネ品種では、飼料としての消化性、バイオ燃料原料としての糖化性を向上させるため、消化性・糖化性の効率を低下させるリグニンの含有率を抑えることが求められている。ところが、リグニンは植物にとって構造的な強度を高めるのに重要な物質で、低リグニン化が稈の強度に及ぼす影響や、低リグニン性と強稈性を両立させる形質は未解明であった。今回、研究グループは、リーフスターのもつリグニン合成酵素の遺伝変異と、低リグニン性と強稈性を両立する品種改良のための新形質を解明した。今後は、大型台風でも倒伏しにくい多収、高バイオマスの食用、飼料、バイオマスエネルギー用イネ品種の改良を目指すという。
情報源 |
東京農工大学 プレスリリース
東京農工大学 プレスリリース(PDF) 農業生物資源研究所 プレスリリース |
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機関 | 東京農工大学 農業生物資源研究所(現:農研機構) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | バイオマス | 名古屋大学 | イネ | リグニン | 飼料 | 東京農工大学 | 農業生物資源研究所 | 糖化性 | 消化性 | 富山県農林水産総合技術センター |
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