物質・材料研究機構(NIMS)は、空気電池の正極にカーボンナノチューブを採用することで、空気電池(正極活物質に空気中の酸素を用いる燃料電池)の大幅な性能向上を実現した。空気電池(負極活物質はリチウム等)は「究極の二次電池」と見られているが、少量の材料で電池反応を調べるような基礎研究が中心であった。今回研究チームでは、正極(空気極)の材料としてカーボンナノチューブを用いて、微細構造の最適化などを行い、実際のセル形状において従来のリチウムイオン電池の15倍に相当する蓄電容量(30mAh/cm2)を実現した。これは、リチウム空気電池の蓄電容量の向上において、カーボンナノチューブの大きな表面積と柔軟な構造が寄与していることを示唆するものであり、実用レベルの開発に向けて、セルを積層したスタックの高エネルギー密度化や空気から不純物を取り除くための研究が必要であるという。
情報源 |
物質・材料研究機構(NIMS) プレスリリース
科学技術振興機構(JST) 共同発表 |
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機関 | 物質・材料研究機構(NIMS) 科学技術振興機構(JST) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | リチウムイオン電池 | 物質・材料研究機構 | 正極 | カーボンナノチューブ | 二次電池 | NIMS | 空気極 | 空気電池 |
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