農研機構農業環境変動研究センターは、岩手生物工学研究センターとの共同研究により、放射性セシウムを吸収しにくいコシヒカリを開発した。農地土壌から作物への放射性セシウムの移行を低減するために、水稲では、カリ肥料の増肥が効果的な対策として実施されている。一方、長期にわたって、省力的かつ低コストで行える新たな低減対策も生産現場から求められている。今回開発した水稲は、コシヒカリを元品種として、イオンビーム照射による突然変異法により育種したもの。イネの耐塩性に関わるタンパク質リン酸化酵素遺伝子に変異が生じたことで、根のセシウム吸収が抑制された結果、コメの放射性セシウム濃度が半減した。また、併せて開発したセシウム吸収を抑制する遺伝子を簡易に検出できるDNAマーカーの活用により、コシヒカリ以外の品種にも放射性セシウムを吸収しにくい性質を効率良く付与することができるという。
情報源 |
農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構) プレスリリース
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機関 | 農研機構農業環境変動研究センター 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構) 岩手生物工学研究センター |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 農業・食品産業技術総合研究機構 | イネ | 遺伝子 | 放射性セシウム | コシヒカリ | 突然変異 | 農業環境変動研究センター | 岩手生物工学研究センター | 耐塩性 |
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