国内ニュース


 神戸大学、ラン藻のコハク酸生産性の大幅な向上に成功

発表日:2018.06.01


  神戸大学は、ラン藻のコハク酸生産性の大幅な向上が見込まれる研究成果を発表した。コハク酸はプラスチック等の原料として利用されており、大部分は石油から合成されている。一方、石油合成ほどの生産性はないものの、光合成微生物であるラン藻がコハク酸を生合成することは知られている。今回、同大の研究グループは、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業・先端的低炭素化技術開発において、1)ラン藻のコハク酸生産量が、生育最適温度とされる30℃よりも高い37℃で培養することで増加することを発見し、代謝物質量の時間変化を観測できる「動的メタボローム解析」という技術を用いて、2)コハク酸の生産性増大にPEPC(ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ)が寄与していることを解明し、3)コハク酸生合成経路におけるボトルネック反応を特定した。また、遺伝子工学的な手法により、4)PEPC活性を強化し、先行研究の報告値を上回るコハク酸生産性(25 mg/L/h)を確認したという。

情報源 神戸大学、研究ニュース
機関 神戸大学
分野 地球環境
キーワード CO2 | 神戸大学 | ラン藻 | バイオコハク酸 | 動的メタボローム解析 | PEPC | ボトルネック反応
関連ニュース

関連する環境技術