(国研)日本原子力研究開発機構(JAEA)は、(株)NESIと日本放射線エンジニアリング(株)の技術者と共同で、ため池等における放射性セシウム測定・評価の効率化につながる技術開発成果を発表した。湖沼や河川等における放射性セシウム調査は底質試料を採取し、さらに試料を5 cmの層に分けてγ線測定するという流れで行われているため、ため池一箇所の調査に6~8日以上を要している。今回、JAEA等のグループは NaI(TI)シンチレーション検出器を用いて、1)ボートで移動しながら底質表面のγ線スペクトルを測定し、2)γ線スペクトルを直接γ線(放射性セシウム由来) と散乱γ線(コンプトン散乱由来)に分割して2つの領域の計数率比を算出することで、3)放射性セシウムの水平方向の分布を評価とともに鉛直方向(深さ方向)の分布を推定することに成功した。底質試料の採取を伴わないことから調査時間の短縮が可能となり、放射性セシウムの3次元分布の簡便な評価、モニタリングの効率化ひいては地域の農業再開などへの貢献が期待できるという。
情報源 |
日本原子力研究開発機構 プレスリリース
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機関 | 日本原子力研究開発機構 NESI 日本放射線エンジニアリング |
分野 |
環境総合 |
キーワード | 底質 | ため池 | 日本原子力研究開発機構 | 放射性セシウム | JAEA | NESI | 日本放射線エンジニアリング | γ線 | NaI(TI)シンチレーション検出器 | コンプトン散乱 |
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