産業医科大学(北九州市八幡西区)は、環境省および国立環境研究所の統括の下、実施している大規模コホート調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の中心仮説に係る研究成果を発表した(同調査3例目)。同大学はエコチル調査「福岡ユニットセンター」として、平成28年4月に固定が終了した約2万人の母親の血液、金属類測定結果データのとりまとめ等を担っている。今回、妊婦の血中金属類濃度と固有のアレルゲンにだけ結合することのできる抗体「特異的IgE抗体」との関係を検証したところ、血中「水銀濃度」の高いグループは、1)スギ特異的IgE抗体が高濃度になりやすく、2)ハウスダストおよび動物上皮特異的IgE抗体は高濃度にはなりにくいことなどが分かった。特異的IgE抗体の量はアレルギー診断の参考値として臨床の現場で使用されている。約10万組の親子を追跡しているエコチル調査と豊富なデータ解析により、アレルギーや化学物質等に関して、さらなる解明が進むことが期待できるという。
情報源 |
産業医科大学 お知らせ
国立環境研究所 報道発表 |
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機関 | 産業医科大学 環境省 国立環境研究所 |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 化学物質 | 環境省 | 国立環境研究所 | アレルギー | エコチル調査 | 産業医科大学 | 大規模コホート調査 | 福岡ユニットセンター | 特異的IgE抗体 | 動物上皮 |
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