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 JAMSTEC、熱水固有種のIUCNレッドリスト登録に関する先駆的な取組を紹介

発表日:2019.08.07


  (国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、熱水固有種「スケーリーフット」が、2019年7月18日に改訂されたIUCN(国際自然保護連合)レッドリストに登録されたことや、絶滅危惧種(EN)として評価された経緯などを紹介した。同種は、東京大学海洋研究所が2000年に発見したインド洋の熱水活動域において、米国が海洋調査を行った際に生息が確認された巻貝。その後、同海域では熱水活動域と同種の発見が相次ぎ、分類学的記載や固有種であることを裏付ける集団遺伝解析の結果なども報告されてきた。今回のレッドリスト登録に当たっては、同種の生息域の小ささ・少なさ、特異な生息環境、個体群間の交流の乏しさに加え、海底資源開発による生息環境の撹乱に対する懸念も評価の対象となった。深海生物のレッドリスト掲載において海洋資源探査の影響を鑑みて絶滅危惧種認定の判断材料とされた先駆的事例であり、他の熱水固有種14種に関する円滑な評価や、海洋資源開発における「環境影響評価」の重要性の周知につながる、世界の海洋研究リソースがもたらした成果であるという。

情報源 海洋研究開発機構 プレスリリース
機関 海洋研究開発機構 国際自然保護連合(IUCN)
分野 自然環境
環境総合
キーワード 絶滅危惧種 | 国際自然保護連合 | IUCN | インド洋 | レッドリスト | JAMSTEC | スケーリーフット | 熱水活動域 | 海洋資源探査 | 海洋資源開発
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