森林総合研究所、京都大学および(株)奄美自然環境研究センターの研究グループは、ネコは伴侶動物であると同時に「侵略的外来種」であるといった国際自然保護連合の評価や、「在来種」の捕食事例に関する報告などを裏付ける分析結果を発表した。放し飼いされたネコや飼い主のいないネコは人間の生活圏から自然環境に入り込むため、在来種の減少等を引き起こす「環境リスク」と見られ始めている。同研究グループは、特別天然記念物「アマミノクロウサギ」が人家のそばで目撃されることもある、徳之島(鹿児島県大島郡)の森林域で捕獲されたネコの糞と体毛を採取し、内容物分析により数日間の食性を、安定同位体比分析により数ヶ月間の食性を分析した。その結果、約2割のネコが捕獲される前の数日間に6種の絶滅危惧種を捕食しており、普段はキャットフードを食べている個体であることが分かった。今回の成果は、人間の餌やりがネコの希少種捕食に関与している科学的エビデンスであり、適正飼養の議論への活用が期待されるという。
情報源 |
森林研究・整備機構森林総合研究所 プレスリリース
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機関 | 京都大学 森林研究・整備機構森林総合研究所 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 森林総合研究所 | 絶滅危惧種 | 鹿児島県 | 侵略的外来種 | 徳之島 | アマミノクロウサギ | ネコ | 放し飼い | 大島郡 | 安定同位体比分析 |
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