(国研)科学技術振興機構(JST)は、産学共同実用化開発事業(NexTEP)による支援の下で、東北大学の研究成果に基づき、(株)豊栄商会(本社:愛知県豊田市)が開発した「電気炉ダスト」処理技術の特徴やメリットを紹介した。自動車産業で発生する「鉄スクラップ」などを電気炉で再融解・精錬する際、「電気炉ダスト」と呼ばれる微粒子物質が粗鋼生産1トンあたり16~17キログラム発生する。電気炉ダストには亜鉛(20%)と鉄(30%)のほか、有害な「鉛」などが含まれているため、コークスなどを添加して加熱し、酸化亜鉛を還元(亜鉛蒸気を揮発)させる方法で中間処理されている。今回、電気炉ダストに石灰を添加し加熱することで、先ず有害元素を揮発除去し、次に真空加熱するプロセスのベンチスケール(処理規模:1日あたり1トン)での実証を行ったところ、亜鉛と鉄を同時に回収できることが確認された。これまで複数の業種に委託していた中間処理等の一元化や、消費電力の削減、CO2排出量の低減などの効果が期待できるという。
情報源 |
科学技術振興機構 プレス一覧
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機関 | 科学技術振興機構 |
分野 |
ごみ・リサイクル 環境総合 |
キーワード | 東北大学 | JST | 豊田市 | 自動車産業 | 産学共同実用化開発事業 | NexTEP | 石灰 | 豊栄商会 | 電気炉ダスト | 鉄スクラップ |
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