愛媛大学は、アメリカ東海岸の湖と川で、水生コケ類「カワゴケ」の葉に包み込まれたユスリカの幼虫を発見し、新種であることを同定・記載するとともに、同種の生活史を解明した。ユスリカは双翅目(アブ・ハエ・カなど)に含まれる昆虫で、4つの亜科のうちユスリカ亜科とエリユスリカ亜科に含まれる種の幼虫は、自ら出す糸を使って巣を作る。今回発見されたユスリカはエリユスリカ亜科の新種で、「カワゴケヤドリエリユスリカ(学名:Eukiefferiella endobrynia)」と命名された。同種は3齢幼虫になるとカワゴケの茎の先端にある決まった葉の内部に定住し、巣の近くにある全ての葉を食べるため、巣の形はぼんぼり型となる。4齢幼虫は盛んに糸を紡いで巣の内部の壁を補強し、その内部で蛹化することが分かった。同種は特定の水生コケ類と小型動物の相互作用の数少ないひとつである。同種のユスリカにおける特異な植物加工行動は、水生昆虫の営巣行動の多様性を示唆するという。
情報源 |
愛媛大学 プレスリリース
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機関 | 愛媛大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 新種 | ユスリカ | 愛媛大学 | アメリカ東海岸 | カワゴケ | 双翅目 | エリユスリカ亜科 | カワゴケヤドリエリユスリカ | 幼虫 | 水生昆虫 |
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