国内ニュース


 東大など、プランテーションから生じる水循環均質化の危険性を指摘

発表日:2020.09.29


  東京大学、森林総合研究所を含む世界8か国17機関の研究者による研究グループは、プランテーションの造成などの土地利用改変は、水循環均質化につながると生態水文学の視点から指摘した。世界水危機が進む中で、国連は2018年から2028年を「持続可能な開発のための水」に関する国際行動の10年と宣言している。同様に、国際水文科学協会は、2013年から2022年を「Panta Rhei-万物流転」の科学の10年と定め、水文科学的研究を促進している。一方で、特定の機能(炭素吸収の増加)や産物(食糧・水・エネルギーなど)の需要を満たすために、天然林をプランテーションに転換するような、土地利用変化が進んでいる。同研究チームは、そのような土地は、自然植生・天然林と比べて水循環プロセスが均質化していることを示し、植物の多様性の喪失が水循環にどのような影響を与え、ひいては、地球規模の環境変化に対する惑星としての回復力にどのような影響を与えるのかを科学的に定量化する必要があると指摘している。

情報源 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部 研究成果
機関 東京大学 (国研)森林研究・整備機構森林総合研究所 デラウェア大学
分野 自然環境
水・土壌環境
環境総合
キーワード 森林総合研究所 | 東京大学 | 土地利用 | 水循環 | プランテーション | 天然林 | 生態水文学 | 世界水危機 | 持続可能な開発のための水 | Panta Rhei-万物流転
関連ニュース

関連する環境技術