北海道大学、森林総合研究所およびNPO法人バードリサーチによる研究グループは、気候と土地利用による鳥類の種数への影響を、繁殖期(春季)と越冬期(冬季)のそれぞれで解析し、その結果を発表した。野鳥をはじめとする動物の広域的な分布は、生物多様性保全の上で重要な課題とされているが、広域的な分布における季節性についてはこれまで明らかにされていなかった。同研究グループは、全国的に収集された野外観察データの中から、陸域に生息する種に限定し、森林性/草地性に分類して解析した。その結果、森林性/草地性ともに年間平均気温は種数に大きく影響したが、その傾向は季節で異なっていた。気候と地形、土地利用の影響を取り入れた今回のモデルを使って4ha(200m×200m)あたりの種数の予測を試行した結果では、繁殖期と越冬期では対照的な分布パターンを示した。同研究グループによると、南北に広がる日本において、北方域は繁殖場所として、南方域は越冬場所としての季節に応じた保全上の役割があるといい、今後野鳥以外の生物についても調査の必要があるという。
情報源 |
森林総合研究所 研究成果
|
---|---|
機関 | 北海道大学 森林総合研究所 NPO法人バードリサーチ |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | 森林総合研究所 | 土地利用 | 北海道大学 | 繁殖期 | NPO法人バードリサーチ | 越冬期 | 野外観察データ |
関連ニュース |
|