前川製作所は、食品工場の生産ラインに特化した、ヒートポンプによる熱の有効利用ソリューションの提供を強化するため、事業を推進する新チームを立ち上げた。同社は、これまで空気や水を熱源としたヒートポンプを用いて、工場製品分野において冷温水同時供給や熱風乾燥等様々な用途のヒートポンプを展開し、エネルギー消費量削減、CO2排出量削減を実現してきた。現在の食品工場において加熱・乾燥工程は、ガス焚もしくはA重油焚ボイラーを熱源に蒸気や温水を供給するものが主流で、エネルギーのロスが大きいことから、今回、ヒートポンプを軸とした熱利用の効率化に商機を見出した。新たな事業チームでは、同社のヒートポンプ活用のノウハウを用い、食品工場におけるヒートポンプの用途拡大を考えている。具体的には、1)冷温水同時供給、2)乾燥工程における供給熱源の省エネルギー、3)低温環境下における除湿の取組を強化し、年間20億円の売上と、年間1万トン以上のCO2排出量削減効果の達成を目指すという。