(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などは、産業用ヒートポンプの導入効果を定量評価できるシミュレーターを開発した。産業分野におけるエネルギー利用は、多くが高温燃焼や蒸気ボイラーで100℃以上の熱として消費されることから温室効果ガスの排出に繋がり、また、化石燃料から熱へのエネルギー変換の際に一部が未利用熱として環境中に廃棄されていることから、NEDOと未利用熱エネルギー革新的活用技術研究組合は、「未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発」事業において、未利用熱を熱源としたヒートポンプの市場導入と普及拡大に向けて取組んでいる。今回、両者は早稲田大学、(一財)金属系材料研究開発センター、(株)前川製作所と共に、工場に導入される産業用ヒートポンプの一次エネルギー消費量とCO2排出量を短時間で高精度に試算できるシミュレーターを開発した。産業用ヒートポンプの導入検討のための時間とコストを削減でき、未利用熱の有効活用が推進できるという。