京大と国環研、妊娠中の血中鉛濃度と出生児体格との関連について報告

発表日:2020.11.17

京都大学と国立環境研究所は、大規模な疫学調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(愛称:エコチル調査)」において、妊婦の血中鉛濃度と、新生児の体格との関連について報告した。近年の規制強化により、国内では日常生活で高濃度の鉛に曝露することは極めて少なくなっているが、日常的な低濃度曝露の影響が懸念されている。海外の研究では、自然流産・早産の増加、出生時体格などへの影響について報告があるが、確定的なことは明らかになっておらず、今回国内で初めて全国的な大規模調査を実施した。解析対象となった16,243人(組)の妊婦の血中鉛濃度と、出生児の体格(体重、身長、頭囲)等について解析したところ、妊婦の血中鉛濃度が高くなるにつれて、わずかに新生児出生体重の減少が認められた。また、SGA(在胎週数に見合う標準的出生体重に比して小さい)や低出生体重で生まれる児が、わずかに多かった。一方、妊婦の血中鉛濃度と妊娠期間の短縮や早産との関連は認められなかったという。しかし、このわずかな出生時体格への影響が、児の成長発達等に影響するのか、今後さらに研究が進められる予定である。

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