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 千葉大と国環研など、妊婦の血中元素濃度と新生児の出生時の体格について報告(エコチル調査)

発表日:2022.07.15


  エコチル調査千葉ユニットセンター、千葉大学予防医学センター 高谷具純助教らの研究チームは、国立環境研究所と共同で、エコチル調査(正式名称:子どもの健康と環境に関する全国調査)の約94,000人の妊婦の血液と医療記録による調査データを用いて、妊婦の血中元素(鉛、カドミウム、水銀、マンガン、セレン)濃度と新生児の出生時の体格との関連について解析を行った。その結果、出生時の体重、身長、頭囲、胸囲のいずれについても、鉛は成長を抑制する方向の関連が最も強く、マンガンは成長を促進する方向の関連が見られた。妊婦の血中の元素濃度は、妊婦に健康上の問題を引き起こすような値ではなく、これらの元素の影響は相加的(それぞれの影響を足し合わせた程度)であり、相乗的(それぞれの影響を足し合わせたよりもさらに強い影響)ではない。また、本研究で測定された元素の血中濃度の範囲では、児の出生時の体格がそれほど小さくなることはない。しかしながら、妊婦の血液中の元素が胎児の発育を抑制するメカニズムは未解明な点も多く、細胞の障害を引き起こす活性酸素などが増えることによって胎児の発育を抑制するといった可能性も考えられる。新生児期(生後4週間)以降の健康や発達とどのように関連するかについては、今後さらに研究が必要であるという。

情報源 千葉大学 ニュース・イベント
国立環境研究所 報道発表
機関 千葉大学医学部附属病院 千葉大学予防医学センター 国立環境研究所
分野 健康・化学物質
キーワード 鉛 | セレン | 妊婦 | マンガン | エコチル調査 | 子どもの健康と環境に関する全国調査 | SGA | エコチル調査千葉ユニットセンター | 出生リスク | 血中濃度
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