(公財)日本自然保護協会は、山口県上関町の漁業者とおこなう海域生態系の回復と持続可能な漁業との両立を目指す取組を紹介した。上関町には、白砂の浜や転石の海岸など自然の海岸線が残り、希少種が多く生息しており、沿岸漁業が盛んな地域。同協会は、2018年度から、上関の漁業者の方々と共に取り組みを開始。藻場を保全する活動として、一年生海藻のアカモクに最初に着目した。アカモクは、食品としてスーパーなどでも流通しており、商品化が期待でき、また、アカモクの群落には、メバル類など魚類が多く集まることが経験的に知られていた。メバル類が利用しやすいアカモクの群落構造を調べるために、成長ステージに合わせたアカモク群落の利用状況を調べた結果、成長ステージによって海藻群落を使い分けることなどの成果が得られた。一方で、群落周辺の多年生海藻を部分的に刈り取ってアカモクの受精卵が着底しやすい環境作りを行う実験では、期待していた成果が出ず、今後、アカモクの受精卵が着底する季節に海底に積もる浮泥に着目した実験を行っていくという。
情報源 |
(公財)日本自然保護協会 自然で地域を元気にする
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機関 | (公財)日本自然保護協会 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 藻場 | 日本自然保護協会 | 漁業者 | 上関町 | 海域生態系 | 持続可能な漁業 | アカモク | メバル類 | 着底 | 浮泥 |
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