Pascoブランドで知られている敷島製パン(株)は、製造工程で発生するパンの耳やパンくず等を原料とするバイオコークスの製造実証を開始した。同社では製パン由来の食品加工残渣が年間約30,000トン発生しており、現在はそのほとんどを飼料、肥料、燃料等にリサイクル処理している。今回、SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」および目標12「つくる責任、つかう責任」を念頭におき、食品加工残渣の新たな活用法を検討するなかで、食品加工残渣をバイオコークス化し、自社工場等で使用する資源循環モデルを構想するに至った。バイオコークスは、さまざまな農業・食品産業の廃棄物系バイオマスから製造できる、カーボンニュートラルな次世代固形燃料と見られている(研究開発者:近畿大学)。約1年間にわたり、同大学の研究拠点(北海道恵庭市)などで効率的な製造方法、ボイラー利用や鉄鋼メーカーの溶解炉への適用性、CO2削減可能量などを検証する。