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 千葉大、気候変動気象データ提供システムを公開

発表日:2022.02.10


  千葉大学は、全国の主要観測所における過去40年間の気候変動の状態をグラフで参照できる「気候変動気象データ提供システム」を公開した。同大学は、環境研究総合推進費(所管:環境省)を活用し、基礎自治体レベルでの低炭素化政策検討支援ツールの開発と社会実装に関する研究に取り組んでいる。2021年9月には、地域の脱炭素のしやすさを基礎自治体別に簡単に把握できる「カーボンニュートラル・シミュレータ」を2021年9月に先行公開している。今回、地域の気候変動適応策に資する情報提供の一環として、当該システムを作成し、専用サイトから無料でダウンロードできる環境を整備した(利用に当たっては登録・パスワードが必要)。全国760の地上気象観測所について過去40年間(1981年~2020年)の主要データ(平均気温、年間降水量、1時間降水量)が蓄積されている。プログラムを起動し、調べたい市町村の自治体コードを入力すると、主要データのトレンドが算出され、回帰直線が描画されたグラフが表示される仕組みとなっている。全国的に見ると、40年間で平均気温は1.26℃上昇、年降水量は184.2 mm増加、1時間降水量の最大値は9.9 mm増加する傾向となっている。データ欠損がある観測所を除いていることや、地域ごとの傾向は年ごとにばらつきが見られることに留意して、地域気候変動適応計画の策定に活用して欲しいと付言している。

情報源 千葉大学 ニュース・イベント情報
機関 千葉大学 OPOSUM-DS
分野 地球環境
キーワード 適応策 | 千葉大学 | 平均気温 | 脱炭素 | 地域気候変動適応計画 | 気候変動気象データ提供システム | カーボンニュートラル・シミュレータ | 地上気象観測所 | 年間降水量 | 1時間降水量
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