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 所沢市が取組む天然記念物「ミヤコタナゴ」の保護活動

発表日:2022.07.08


  所沢市は、国の天然記念物「ミヤコタナゴ(学名:Tanakia tanago)」の保護・繁殖を行っており、年間の取組をホームページに紹介した。同種は、関東平野の一部に局所的に生息する日本固有種のタナゴの仲間。湧水を水源とした水路や池に生息する。河川改修工事や圃場整備事業、産卵母貝(マツカサガイ)の消滅などにより、現在は栃木県・千葉県等のごく一部にわずかに生息するのみとなっている。環境省では、平成6年度から保護増殖事業を実施し、生息環境の改善、生息域外保全及び外来種の駆除等を行っている。所沢市内でも、狭山丘陵を水源とする柳瀬川や、田んぼを流れる用水路などに生息していたが、急速な都市化に伴う生息地の宅地化などにより、昭和50年代を最後に自然の中では見られなくなっていた。同市は「生物多様性ところざわ戦略」のもと、5つの生物多様性プロジェクトに取組んでおり、そのうち「武蔵野の生き物復活プロジェクト」においてミヤコタナゴの野生復活を目指した取組を行っている。令和4年度は、飼育しているミヤコタナゴから約1,300個を採卵し、インキュベーター(低温恒温機)に受精卵を入れて繁殖させた。稚魚は小学校や市役所本庁舎などで翌年まで飼育される。なお埋蔵文化財調査センター(所沢市北野2丁目)では飼育する稚魚を実際に見ることができるという。

情報源 所沢市 新着情報
生物多様性ところざわ戦略(PDF、該当箇所)
〔参考〕環境省 ミヤコタナゴ
機関 所沢市
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 河川改修 | 天然記念物 | 所沢市 | タナゴ | ミヤコタナゴ | 圃場整備 | 柳瀬川 | 生物多様性ところざわ戦略 | 埋蔵文化財調査センター
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