青森県は、PFAS(ピーファス)と総称される「有機フッ素化合物」の米軍三沢基地における流出事案に係る水質調査結果を公表した。PFASは撥水剤や泡消火剤として幅広く使用されていたが、発がん性などが危惧され、現在国内での使用・製造が原則禁止されている。令和4年1月に発生した米軍三沢基地におけるPFASを含む水の流出事案について、同県、三沢市および国土交通省は、米軍三沢基地の湖や水路等で代表的なPFAS(PFOS、PFOA)の水質調査を実施した。今回、とりまとめられた調査では、姉沼1地点、天狗森ため池(基地外)の排水路1地点、小川原湖3地点を調査地点とした(採水日:令和5年12月5日)。ワカサギ釣りで人気の「姉沼」や、水産資源が豊富なことから宝沼とも呼ばれる「小川原湖」については、暫定指針値以下であった。天狗森ため池(基地外)の排水路については、暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)を超える1リットルあたり84ナノグラムを計測した。また、天狗森ため池の排水路については、68ナノグラムから最大150ナノグラムに推移している。県では水質の状況を把握するため、引き続き水質調査を実施するという。