市場規模は小さいものの、日本企業が強みを持つ製造分野がある。デジタルカメラ用交換レンズや液晶ディスプレイ用配向膜材料、そして「印刷用インク」もその一つだ。印刷用インク分野では、日本の化学メーカーが世界シェアの約50%を占めており、DIC傘下のサンケミカル社、東洋インキSCホールディングス、サカタインクスが主要プレーヤーとなっている。
サカタインクスは、2024年4月に印刷・パッケージ産業における廃棄物の再資源化を目指し、サーキュラーエコノミーの実現を宣言した。これに伴い、国内4工場で素材ごとのリサイクル実証実験を進めている。同年6月には、その第一弾として、運搬用ドラム缶、石油缶、コンテナ、廃却された生産設備などの「金属スクラップ」のリサイクルを開始した。金属リサイクル分野において深い知見と豊富な実績を持つ企業とのパートナーシップを構築し、一連のスキームの確立を目指している。
今回、第二弾として、産業廃棄物処理業で60年以上の実績を持つダイセキと共に、「廃インキ等」のリサイクル実証実験を開始する。具体的には、大阪工場で発生している廃グラビアインキをダイセキが回収し、エマルジョン化。その後、セメント会社が製造設備稼働用の石炭代替燃料として利用することを想定している。顧客や同業他社など、サプライチェーン全体を巻き込んだ展開も予定しており、グローバルニッチトップ企業の一角としての先導的な役割を果たすことが期待されている。
情報源 |
サカタインクス ニュース
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機関 | サカタインクス(株) |
分野 |
ごみ・リサイクル |
キーワード | リサイクル | 再資源化 | サプライチェーン | 代替燃料 | サーキュラーエコノミー | 産業廃棄物処理 | 金属スクラップ | 廃インキ | グラビアインキ |
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