上智大学理工学部・堀越教授らの研究グループは、電源ケーブル(VVFケーブル)にマイクロ波を照射することで迅速かつ効率よく分解できることを実証し、熱分解時に人体に有害な生成物が発生することなく、傷や変形のない銅線が回収できることを明らかにした。──研究グループは、さまざまな長さのVVFケーブル(1cm, 3cm, 6cm, 9cm, 12cm, 18cm)にマイクロ波を照射し、その熱分解挙動を調査した。実験の結果、螺旋状に巻かれた54cmのVVFケーブルに対し、大気圧窒素下で300Wのマイクロ波を照射したところ、分解開始から12分後には損傷の無い銅線を回収できることが明らかとなった。これにより、VVFケーブルの迅速かつ効率的な分解が可能であり、人体に有害な生成物が発生しない安全な手法であることが示された。大気圧下では3cm, 9cm, 18cmのケーブルで分解が起こりやすく、減圧下では6cmや12cmのケーブルも分解できることがわかった。また、生成物の調査により、毒性の高い分解生成物が発生しないことが確認された。──本研究は、e-Wasteの処理において新たな技術的手法を提供するものであり、SDGsの目標12「つくる責任・つかう責任」の実現に貢献する。また、誰もが簡便かつ無害な方法でe-Wasteを処理できるため、経済的な恩恵も享受できる。実用化に向けた研究が期待される。
情報源 |
上智大学 プレスリリース
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機関 | 上智大学 |
分野 |
ごみ・リサイクル |
キーワード | 熱分解 | 安全性 | 資源回収 | E-waste | SDGs | マイクロ波 | 環境負荷低減 | 持続可能な技術 | VVFケーブル | 銅線回収 |
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