東北大学、産業技術総合研究所、滋賀県立大学およびブリヂストンは、プラスチックの一種であるポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術確立に向けた共同研究を開始した。──ポリオレフィンは、国内で発生する廃プラスチックの半分以上を占めるが、そのリサイクル率は22%にとどまっている。本プロジェクトでは、ポリオレフィンを電子顕微鏡で観察し、分子構造を解析し、最適な性質の材料を合成する技術を用いて、繰り返しリサイクルできる新しい資源循環型ポリオレフィン材料の開発を目指す。具体的には、ブリヂストンが開発した高機能性エチレン系熱可塑性エラストマー(高分子ESB)をポリエチレンとポリプロピレンの界面に接着させることで、強度の高い再生素材を生み出す。研究チームでは、東北大学がナノレベルでの電子顕微鏡観察を担当し、産総研が分子構造解析を行い、滋賀県立大学が高分子ESBの最適な使用方法を研究し、ブリヂストンが最適な高分子ESBを合成する役割を担う。「観る」「解く」「操る」のサイクルを回すことで、効果的なマテリアルリサイクルの実現に迫ることが狙いだ。──このプロジェクトは、2024年度戦略的創造研究推進事業(CREST)の一環として実施される。2030年3月までに新しい資源循環型ポリオレフィン材料の開発指針を確立するという。
情報源 |
東北大学 プレスリリース・研究成果
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機関 | 東北大学 産業技術総合研究所 滋賀県立大学 (株)ブリヂストン |
分野 |
ごみ・リサイクル 健康・化学物質 |
キーワード | マテリアルリサイクル | ポリオレフィン | CREST | 再生素材 | 環境負荷低減 | 高分子ESB | 界面強靭化 | 電子顕微鏡観察 | 分子構造解析 | 資源循環型 |
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