東北大学、東急、東急電鉄、三菱マテリアル(MMC)の4者は、鉄道事業で発生する使用済みケーブルのリサイクルに関する研究開発を開始する。──鉄道事業では、電気設備や線路脇の信号ケーブルなどの使用済みケーブルが大量に発生している。これらのケーブルは強度に優れているが、既存のリサイクル技術では銅線と被覆材を高純度に分離することが難しい。このプロジェクトは、東北大学が主導し、三菱マテリアルと共に開発した湿式剥離法を用いて、東急電鉄の使用済みケーブルをモデルケーブルとして銅線と被覆材に分離する技術を開発するもの。湿式剥離法は、有機溶媒にケーブルを浸漬し、膨潤させた後、衝撃を与えて銅線と被覆材を分離する方法である。湿式剥離法の検証とともに、使用済みケーブルのリサイクルによるCO2排出削減量や経済効果の定量化なども行う計画だ。